シリア内戦 だれが争っているのか
シリアは内戦状態にある。
だれが争っているのか。
なぜ争っているのか。
![シリア内戦 なぜ争っているのか](https://magazine7.net/wp-content/uploads/up_アラブの春-120x120.png)
目次
だれが争っているのか 国内編
基本的には、シリア政府vs反政府 の構図。
ただ、反政府も一枚岩ではなくさまざまな勢力がそれぞれの思惑で戦っている。
さらに外国が介入し、関係は複雑になっている。
![](https://magazine7.net/wp-content/uploads/up_シリア対立支援関係5.png)
・シリア政府
・反政府
・反政府・トルコ系
・シリアのイスラム過激派
・クルド民族主義勢力
シリア政府
シリア政府は、アサドを大統領とする政府。
事実上の一党独裁体制にある。
シリアはなぜ一党独裁になっているのか
シリアは1946年にフランスから独立。
1963年にクーデターでアラブの統合をめざすバアス党がクーデターで政権を奪取。
1970年いまのアサドの父が大統領となって以来アサド政権が継続し、現在の息子アサドに引き継がれている。
政府内では縁故主義や官僚の汚職や不正が蔓延し、批判するものは容赦なく抹殺されるという強権政治が行われていた。
・イスラム・シーア派系のアラウィ派(アサドはアラウィ派)
・都市部のイスラム・スンニ派エリート。
![イスラムの宗派](https://magazine7.net/wp-content/uploads/up_イスラムの宗派2.png)
反政府
アサド政権打倒をめざすシリア国民。
・農村や部族出身のイスラム・スンニ派
・キリスト教徒
・クルド人
そして
・イスラム過激派
が浸食してきている。
反政府・トルコ系
トルコが支援する反政府勢力。
元シリア軍人がトルコに亡命して設立された組織が母体。
シリアのイスラム過激派
シリア内戦でアル・カーイダ系の過激派が世界から集まってきた。
彼らは、ほかの反政府組織に同化したり乗っ取ったりしていく。
後にそのなかから「イスラム国」が生まれ台頭する。
![](https://magazine7.net/wp-content/uploads/up_イスラム国最大版図.png)
クルド民族主義勢力
シリアに居住しているクルド人の反政府勢力。
クルド人はクルド語を話すイスラム・スンニ派の人々。
(シリアと同様の)アラブ人ではない。
クルド民族の国の設立をめざしている。
クルド民族主義勢力の特徴
クルド民族主義勢力の特徴としてつぎの3点がある。
・トルコと対立している。
・アサド政権の影響下にない。
・イスラム過激派と敵対している。
しかし、アメリカは大統領がトランプに代わると、クルド民族主義勢力の支援をやめ、トルコ側についた。
だれが争っているのか 外国編
シリア内戦には大国ロシア、アメリカ、周辺国トルコ、アラブ諸国のサウジアラビアなどが介入している。
・アメリカ
・トルコ
・サウジアラビア
ロシア
シリアは親ロシア。
ロシアはシリアを支援している。
![ロシアはなぜシリアを支援するのか](https://magazine7.net/wp-content/uploads/up_セーヴル条約5-120x120.png)
アメリカ
アメリカはシリアに経済制裁を科している。
シリアは嫌アメリカ。
トルコ
シリアとトルコは対立関係にある。
トルコは海外を拠点とする反シリア勢力の最大スポンサーとなり、反シリア体制に亡命先や活動上の聖域を提供している。
サウジアラビア
シリアとサウジアラビアは対立関係にある。
サウジアラビアは反シリア政府派に資金、人員、兵器などを提供している。