ゴロフキン 村田諒太が狙う男

9月15日アメリカのラスベガスで2団体統一(WBAスーパー、WBC)世界同級タイトル戦が行われました。
ミドル級では王者カザフスタンのゲンナジー・ゴロフキンに元2階級制覇王者のメキシコのサウル・アルバレスが挑戦するというビッグマッチでした。
結果は挑戦者アルバレスが勝利しました。
この結果にたいし村田諒太選手は「遠ざかった」と心境を語りました。
何が遠ざかったのでしょうか。

ゴロフキン選手とは


ゴロフキン選手は1982年生まれの36歳、ミドル級の選手です。
2006年にプロ選手になって以来、今回までに39戦中、38勝1分というとてつもなく強い男です。
主な獲得タイトルは
WBA世界ミドル級暫定王座(防衛0=正規王座に認定)
WBA世界ミドル級王座(防衛10=スーパー王座に認定)
WBA世界ミドル級スーパー王座(防衛9)
WBC世界ミドル級暫定王座(防衛4=正規王座に認定)
WBC世界ミドル級王座(防衛4)

1分はちょうど1年前の2017年9月の試合で相手はアルバレスでした。

アルバレス選手とは


アルバレス選手は1990年生まれの28歳、スーパーウェルター級とミドル級の2階級を制覇した、現在はミドル級の選手です。
プロになったのは2005年で今回までに52戦中49勝1敗2分。さらに勝ち数が多い男です。
主な獲得タイトルは
WBAフェデセントロウェルター級王座
WBC世界ウェルター級ユース王座
WBC世界スーパーウェルター級シルバー王座
WBC世界スーパーウェルター級王座
WBA世界スーパーウェルター級スーパー王座
WBC世界ミドル級王座

ゴロフキンとアルバレスの舌戦

ゴロフキンとアルバレスの対戦は、2015年にWBCで検討され決定しました。
この時から2017年に試合が行われるまでの間、二人の間では”舌戦”が繰り広げられました。
大きくポイントは二つです。
一つは体重の問題、もう一つは薬物疑惑に関する問題です。

体重の問題とは

アルバレスは試合の条件としてゴロフキンに対してキャッチウェイトを要求していました。
キャッチウェイトは体重に関する特別ルールで、両者が合意すれば設定されている階級にとらわれず体重を決めてよいというものです。
ゴロフキンはこれをのみませんでした。

2017年5月、アルバレスは別の相手とキャッチウェイトで戦いました。
ゴロフキンはこれについて「王者であれば、ちゃんと自分の階級で戦うものだ。164.5ポンドってなに? 新しい階級でもできたの?」とミドル級の選手ならミドル級のウェイトまで落としてから出てこいやー、と批判しました。

ボクシングの階級は17階級あって、ミドル級は160ポンドMAXです。

ボクシングの階級は次の通りです。

階級 体重(ポンド) 体重(キログラム)
ミニマム級 ~105 ~47.62
ライト・フライ級 105超え~108 47.62超え~48.97
フライ級 108超え~112 48.97超え~50.80
スーパー・フライ級 112超え~115 50.80超え~52.16
バンタム級 115超え~118 52.16超え~53.52
スーパー・バンタム級 118超え~122 53.52超え~55.34
フェザー級 122超え~126 55.34超え~57.15
スーパー・フェザー級 126超え~130 57.15超え~58.97
ライト級 130超え~135 58.97超え~61.23
スーパー・ライト級 135超え~140 61.23超え~63.50
ウェルター級 140超え~147 63.50超え~66.68
スーパー・ウェルター級 147超え~154 66.68超え~69.85
ミドル級 154超え~160 69.85超え~72.57
スーパー・ミドル級 160超え~168 72.57超え~76.20
ライト・ヘビー級 168超え~175 76.20超え~79.38
クルーザー級 175超え~200 79.38超え~90.72
ヘビー 200超え~ 90.72超え

164.5ポンドだと4.5ポンド、つまり2キログラムちょっと重かったわけです。

薬物疑惑問題とは

2018年初め、アルバレスが禁止薬物に指定されている成分に陽性反応を示したと報じられました。
アルバレスはこれを食育汚染による影響としましたが、ゴロフキンはこれを批判、二人の再戦が予定されていましたが中止となったのです。
アルバレスは6カ月間の資格停止処分を受けました。
その後、アルバレスはWBCが設けたドーピング違反撲滅のための「ボクシング・クリーン・プログラム」に登録することで、ゴロフキンとの再戦に至りました。

「遠ざかった」と話したワケ

9月15日に行われたゴロフキンとアルバレスの再戦はアルバレスが勝利しました。
現WBAミドル級王者の村田選手はこの試合でゴロフキンが勝利したら、WBAの王者統一戦を東京ドームで開催することを考えていたそうです。
村田選手はゴロフキンと交流があり、ゴロフキンもこのことについて関心を示していたということです。
これが実現すれば、ボクシングが盛り上がりボクシング業界に恩返しができる、というのが村田選手の思いです。

ところが、勝ったのはアルバレス。
ではアルバレスとやればよいのでは、とも思いますが、アルバレスはアメリカで絶大な人気があって、日本に来てくれる可能性は果てしなく低い現状があります。

王者統一戦の道は険しいな、「東京ドームでのビッグマッチ、ミドル級王者村田諒太対スーパー王者の対戦は遠ざかった。」という残念な気持ちがこのことばだったのです。

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