高校野球、変化球はカーブと?

今年も全国高校野球甲子園大会の熱戦が続いています。
8月7日は群馬県代表の前橋育英高校が南大阪代表の近畿大学付属高校に2-0で勝利しました。
完封勝利は今大会初です。
前橋育英の恩田彗吾投手のプロフィールを見ていたら「持ち球は直球、カーブ、スローカーブ、スライダー、チェンジアップ」とありました。
基本的には直球とカーブ、それにスローカーブ、チェンジアップで緩急をつけるのだということがわかります。
そしてスライダー。

カーブ、スライダー

高校生もスライダーを投げるのですね。

高校野球全体としても、変化球はカーブとスライダーというケースが多いようです。

スライダーってどんな球だっけ? と思って調べてみたらカーブとスライダーには共通点があることがわかりました。

両方とも利き手と逆方向に曲がる変化球です。
右ピッチャ―の場合は左の方へ、左ピッチャ―の場合は右の方へ曲がります。

カーブ
【スピード】遅い。
【動き】山なりで打者の手前で急激に減速し、落ちながら曲がる。
【狙い】緩急をつける

スライダー
【スピード】速い。
【動き】最初直球で打者の手前でクイッと曲がる。
【狙い】空振り。

利き手と逆方向に曲がる球種にもう一つ、カットボールがあります。
カットボールはスライダーの一種です。

カットボール
【スピード】スライダーより速い。
【動き】スライダーより変化は小さい。
【狙い】バットの芯をはずす。

シュート、シンカ―

直球、カーブ、スライダーが高校生の「三種の神器」なのに対し、プロ野球で登場するのが、利き手の方向に曲がる球種です。

シュート、シンカーがそれです(下図)。

シュート
【スピード】速い。
【動き】横に移動。
【狙い】詰まらせる。

シンカー
【スピード】速い。
【動き】曲がりながら沈む。
【狙い】空振り。

利き手逆方向と利き手方向

利き手方向がオトナの球種なのにはワケがあります。
難易度と体への負担の問題です。

人は手を振りおろす時、自分の体の前を通るのが自然です。
一方、体の外側を通るように振りおろすと肩と肘が「痛っ」となります(関節が硬い・・・)。

自分の体の前を通るのが利き手と逆方向に投げる動作、
自分の体の外側を通るのが利き手の方向に投げる動作です。

身体の作りからいって利き手方向に投げる動作は不自然な動きです。変化球ですからさらに手首の回転も加わり、これを繰り返すには強靭な身体と高度な技術、そしてメンテナンスが必要とされ、プロ選手ならではの球種ということになるのです。

フォーク、スプリット(スプリッター。SFFスプリット・フィンガー・ファーストボール)

他にプロ選手ならではの有名な球種にフォーク、スプリット(スプリッター)があります。

両方とも下に落ちる球です。

フォーク
【スピード】速い。
【動き】急激に減速して落ちる。
【狙い】空振り。

スプリット(スプリッター)
【スピード】フォークよりも速い。
【動き】フォークよりも変化は少ない。
【狙い】空振り。

フォークは特によく耳にする球種ですが、日本だけのよびなだそうです。

人差し指と中指でフォークのようにボールをはさんでを投げることからフォークボールとよばれていますが、大リーグではフォークも合わせてスプリットとよんでいます。

 

スプリットはヤンキースの田中将大投手をはじめエンゼルスの大谷翔平選手、巨人の上原浩司投手らが最大の決め球として活用しています。

 

そうでないという人もいますが、スプリットは肘の故障につながるともいわれています。

 

二刀流を武器に大リーグでド派手なデビューを飾った大谷選手、現在は怪我から復帰しバッターとして活躍していますが、このままバッター専念になってしまうのでしょうか。

それはそれでよいのかな。あまりにマンガすぎる活躍だったもんな・・・。

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