ポーランドと日本のスパイ活動
第2次世界大戦終盤、ヤルタ会談が行われます。
“勝ち組”のイギリスのチャーチル、アメリカのルーズベルトそしてソ連のスターリンが集まってどのように戦後の世界を分割するかを話し合いました。
日本はソ連とは日ソ中立条約を結んでいて、終戦に向けて和平への仲介を頼もうとしていたくらい敵認識していませんでした。
一方、ソ連の方はそうではありませんでした。
ソ連はヤルタ会談の際にイギリス・アメリカの提案に乗って対日本に参戦することを約束したのです。
日ソ中立条約がイキていたので、これは密約でした。
この密約は日本の敗戦を決定づけるもので、現在の北方領土問題の原点にもなるものです。
これは密約とされていますが、この情報を得ていた人物がいることが後に明らかになっています。
その人物はストックホルムに駐在していた武官の小野寺信少尉です。
小野寺少尉は会談直後にヤルタ密約の情報を得て、機密電報で日本の参謀本部に打電していたのです。
しかし、この情報が活かされることはありませんでした。
(参考:岡部伸『消えたヤルタ密約緊急電』(新潮選書)。2016年放送NHKテレビドラマ『百合子さんの絵本 〜陸軍武官・小野寺夫婦の戦争〜』)
小野寺少尉はこの情報をロンドンに亡命したポーランド政府の軍参謀本部から得ていました。
小野寺少尉はポーランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、フィンランドの武官らと友好関係を築き情報を収集していました。
これらの国はソ連に侵略された小さな国という共通点があり、日本とも密接な協力関係を築いていたのです。
6月28日のサッカーワールトカップ、日本対ポーランド戦で、日本は最後の10分間ボール回しで時間をかせぐ戦術に出ました。
その間ポーランドは(勝っているからかまわないとはいえ)攻めてきませんでした。
なんだか、「日本決勝行って来い!」と言ってくれているような気がしました。
全然違うのかもしれませんが。