ベートーベン【英雄】表紙書き換えられた文字は?

シリーズ 2分でクラシック 42/93

ベートーベン【英雄】表紙再考

交響曲第3番の清書譜の表紙(ウィーン楽友協会蔵)

↑この写真。
「ベートーベン交響曲第3番【英雄】はナポレオンに献呈されるはずだったが、ナポレオンが皇帝に就任したことで、ベートーベンが怒って表紙を書き換えた、これがその時のものである」ということだと思っていました。

ただ、この画像はWikipediaに掲載されていて、その説明では次のことが書かれています。

タイトルの「intitolata Bonaparte」は削られていて、鉛筆で「Geschrieben auf Bonaparte」と追加されている。
「エロイカ」というタイトルが付けられたのは、1806年10月の初版になってから。

「intitolata Bonaparte」はドイツ語で「題 ボナパルト」と訳せます。
「Geschrieben auf Bonaparte」は「ボナパルトへ」といったところでしょうか。

つまりこの削られた箇所は「おのれ!ナポレオン、消してくれるわ」と怒りにまかせて破損させて、「エロイカ」と書き直したわけではなく、最初に「この曲のタイトルはズバリ『ボナパルト』だ」と興奮気味に記したものの、「ああ、でもちょっとやりすぎかな。『ボナパルトさんに捧げる』くらいにしようかな」といった段階の話かもしれません。

大きな文字は「Sinfonia grande」と読めそうです。
「壮大な交響曲『ボナパルト』」といったところだったのでしょうか。

にしてもベートーベンの直筆がこのように見られるなんて、感動には変わりありません。

Sがト音記号みたいでかわいいです。

今日の1楽章は
ベートーベン交響曲第6番3楽章

さびメロディーをまとめて聴くのはこちら
「さびから入門クラシック」

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