楽しい、ナポレオン選び。
シリーズ 2分でクラシック 39/93
五つの「サン・ベルナール峠を越えるボナパルト」
ナポレオンの肖像として有名なジャック=ルイ・ダヴィッド作の「サン・ベルナール峠を越えるボナパルト」は5枚存在しています。
構図は同じですが、それぞれ微妙に違っています。

1801 フランスのマルメゾン城の美術館所蔵

1801 ベルリンのシャルロッテンブルク宮殿に展示

1801 ウィーンのベルヴェデーレ宮殿のオーストリア・ギャラリーに展示

1802 ベルサイユ宮殿の美術館に展示の1枚め

1804年頃 ベルサイユ宮殿の美術館に展示の2枚目
比べてみると
まず驚くのは黒い馬がいることです。これがシャルロッテンブルク版
そしてなんといっても、注目は顔です。
どれが一番イケメンでしょうか。
やはりマルメゾン版でしょう。
正統派ジャニーズ系です。
横顔にかかるもみあげがふわっと表情をあまーーーくしています。
ベルサイユ1枚目版もなかなかいいです。こちらはちょっとキリっと感があり冷静なイメージを出しています。
ベルサイユ2枚目版は外国人にいそうな顔であまり”夢のある”感じがなく、躍動感ももう一つです。
ベルヴェデーレ版はちょっと神経質そうですね。
いずれにも手前側の石に文字が書き込まれています。
「BONAPARTE」「HANNIBAL」「KAROLVS MAGNVS IMP」
「ボナパルト」「ハンニバル」「カール大帝」
ボナパルトはナポレオン・ボナパルト。
ハンニバルはローマ時代のローマ軍最強の敵カルタゴの将軍。ナポレオンが越えているアルプスのサン・ベルナール峠を越えてイタリアに侵入した「元祖アルプス越え」。
カール大帝は初代神聖ローマ皇帝で、やはりサン・ベルナール峠を越えてイタリアに侵攻したといわれます。
今日の1楽章は
ベートーベン交響曲第5番3楽章
さびメロディーをまとめて聴くのはこちら
「さびから入門クラシック」